湯冷ましの正しい作り方を知っていますか?
水道水から湯冷ましを作る場合、ただ沸騰してOK!じゃないんです。
沸騰させる時間が短いと有害物質「トリハロメタン」が一番多い湯冷ましができてしまいます!
「安全な湯冷ましの作り方」をお伝えしますね。
湯冷ましの作り方
湯冷ましは、水を沸騰させてそれを冷ましたものです。
沸騰させる理由は、
- 雑菌を殺す
- 水道水に入っている塩素を除去する
ためです。
まあ、ここまでは多くの人がご存知だと思うんですが、「沸騰させる時間が大事!超重要!」ということを知らない人は多いんです。
沸騰させる時間が少ないと「トリハロメタン」という有害物質が多い状態になってしまいます。
水道水を沸騰させると有害物質「トリハロメタン」ができる
水道水の元となる水はダムの水や川の水などなので、そのままでは飲めませんよね。その時に塩素を使って消毒します。
ダムの水や川の水には、ウイルス、大腸菌、有機物など色んなものが溶けこんでいます。
この水のなかにある有機物と塩素が反応して「トリハロメタン」という物質ができます。そしてこの「トリハロメタン」には発がん性があります。
Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
トリハロメタンというと馴染みがないですが、よくサスペンスドラマで「ハンカチに液体をしみこませたものを嗅がせて気を失わせて連れ去る」っていうシーンがありますよね。
あの、ハンカチにしみこませた液体はクロロホルムで、クロロホルムはトリハロメタンの一種です。
有害物質「トリハロメタン」を除去する方法
このトリハロメタン、厄介なことに温度が高くなるとどんどん増えていきます。
三重県庁の水質管理情報センターには、以下のように書いてあります。
沸とうさせると、 トリハロメタンは気化して水中から除去することができます。このときに10分以上沸とうを続けてください。トリハロメタンは、沸とうして5分程すると一時的に水中濃度上昇しますが、さらに沸とうを続けると蒸発するため、除去することが可能です。5分程度で沸とうを止めてしまうと、逆にトリハロメタンが増加してしまうので注意が必要です。電気ポットでは、沸とう操作を数回繰り返すことで除去することができます。
つまり、沸騰して5分後が、トリハロメタンが水の中に一番多く存在するってことです。
通常、沸騰したらそのまま火を止めると思うんですが、それだと、トリハロメタンがかなり多い状態になってしまっているということです。
もしかすると、「塩素を飛ばそう」と思って、沸騰後しばらく待っている人もいるかもしれないですよね。私も麦茶を作るときに、やかんの蓋をあけてしばらくそのままにしていたことがあります。
ですが、その時間が5分ぐらいだと、トリハロメタンを増やしただけっていう、なんとも残念な結果に…。ああ、、、。
なので、沸騰後は10分ぐらい沸騰を続けましょう!
50分沸騰させるとトリハロメタンがなくなる、という昭和55年の大阪市水道局の浄水場の煮沸テストデータをネットで見つけました。ただし、このデータ元を見つけることができなかったので、私のサイトではご紹介だけにとどめておきます。
しかし、10分沸騰させるのでもかなり長いのに、50分も沸騰させるのはちょっと厳しいですよね。
湯冷ましを作るときは鍋?ヤカン?
基本的にはどっちでもいいんですが、私はヤカンにしていました。
鍋だと、料理で使った時の脂分とか、場合によっては残留している洗剤の成分などもあるかもなーと思ったからです。ヤカンだと、基本水しかいれないので、「キレイかな?」とか気にしなくていいので楽でした。
きれいに洗ってあればどちらでもかまいません。
やかんや鍋の蓋を外した状態で、10分以上沸騰させましょう。
赤ちゃんの湯冷まし・作り方まとめ
赤ちゃんの湯冷ましを水道水で作る場合は、
- 消毒のため
- 塩素除去のため
に、一度水道水を沸騰させたものを冷まします。
ただし、水道水を加熱すると、塩素と水道水の中の有機物が反応して「トリハロメタン」という有害物質ができます。
温度上昇とともにトリハロメタンは増加し、沸騰後5分後ごろがピークとなります。その後、揮発して少なくなっていくので、沸騰後10分間は沸騰させ続けましょう。
沸騰するときは、鍋ややかんのふたをはずし、塩素はトリハロメタンが飛んでいきやすいようにします。
湯冷ましは塩素が除去されているので、普通の水道水と比べて雑菌が繁殖しやすくなります。
なので、毎日つくるようにしましょう。
とはいっても地味に大変なんですよね。特にミルク育児や混合栄養だったりすると、「あー、湯冷まし足りなくなったー!!」とかありがちです。
ウォーターサーバーがあるととても便利ですよ。